近年は初任給の増加を行っている企業の増加が増えていますが、インフレの影響や老後2000万円問題が話題となっていることからも将来の資産運用に不安を抱えている方も多いと思います。
最近、積立ni-saやiDeCoといった資産運用が特に注目されていますが、積立可能上限が定められているため大きな収入は期待できないといったデメリットがあります。
資産経営の手段の1つとして不動産経営があり、不動産経営では上限が設定されていないため運用方法によっては、大きな収益化も見込めます。
不動産投資は長期的な資産運用になっているため、「20代から始めた方が良い!」ともされていますが、失敗してしまう方が存在していることも事実です。
そこで、本記事では20代の方が失敗しないようにおすすめな不動産経営の種類や向いている投資法を紹介していきます。
20代の方におすすめの不動産投資の種類
不動産投資では基本的にローンを組み家賃収入から返済していき、返済まで20年近くかかりその後売却を検討する方もおられ長期的な運用になります。
初めから大きなマンションや一棟アパートを経営するのではなく、徐々に投資規模を拡大していくことが一般的であることから、不動産投資を始めようか検討している方であればできるだけ早めにスタートすることが望ましいです。
不動産投資を早くに始めるとリターンを得られる期間が長くなるため、20代の方が不動産投資を始める事がおすすめです。
不動産投資は一棟投資や区分投資、戸建て投資といった構造による分け方、新築と中古、都心と地方など不動産を選ぶ上での条件などが多くあります。
【20代の方におすすめの不動産投資法】
- 中古ワンルームマンション投資
- 駐車場経営
- REIT(不動産投資信託)
- 不動産クラウドファンディング
中古ワンルームマンション投資
中古ワンルームマンション投資はは、区分投資の一種で高額になりがちな不動産投資の中でも初期費用を抑えた投資ができるため不動産投資を始めたことがない方でも始めやすい特徴があります。
また、ワンルームのマンション投資では建物の管理を管理会社が行うため、管理の手間がかからないこと、一棟マンション投資に比べ発生する修繕費用が少ないです。
20代の方は新社会人としての生活が始まった方も多く、慣れないことが多く本業以外の不動産投資といった副業に時間をあまり割くことができない方も多いです。
しかし、マンション投資では管理人の方がいるため掃除や管理人同士のトラブルに対応する必要がなく、本業に専念しながら不動産経営が行えます。
空室が長期化すると家賃収入によって発生した利益だけでなく自己資金からの負担が必要になることもあります。
そのため、中古ワンルームマンション投資を始めようと検討している方は事前に需要があるエリアなのか?物件としての魅力はあるのか?をしっかりと確認することが大切です。
次のようなエリアでは一人暮らしをしている方が多く、高い賃貸需要を見込め空室率の低い不動産投資が期待できます。
- 最寄駅から徒歩5〜10分圏内の位置にある
- 最寄り駅が始発駅や複数路線の乗り換えができる
- 近くに24時間営業のスーパーやコンビニがある
- 近くの歩道に街灯があり明るい
駐車場経営
駐車場経営とは、街中にあるコインパーキングや月極駐車場を運営して、利用者からの収入を得る土地活用の1種です。
駐車場経営は戸建てやアパート、マンション経営といった不動産経営で必要な建物のコストがかからないため、低コストでの不動産経営を行えます。
また、月極駐車場経営では駐車スペースのブロックを引くためのラインや出入り口の整備だけで済むため初期費用を抑えた投資に加え、不動産経営を始めるまで最短翌日にスタートできます。
20代では社会人として生活を始めたばかりであり資金に余裕がない方も多いです。駐車場経営では比較的低コストで始められることが駐車場経営が人気な理由です。

まずは駐車場経営を行い、不動産投資に関する知識を身につけた上で、一棟アパート投資など投資規模を拡大される方もおられます。
駐車場経営は、交通量と周辺エリアの環境によって稼働率が大きく変動しどの土地にどのような駐車場を設置するかが重要です。
高い稼働率・利回りを期待するために、周辺に競合となるコインパーキングは多くないか?交通量のエリアであるか?をしっかりと確認しましょう。
REIT(不動産投資信託)
REIT(不動産投資信託)は、投資家から出資金を集めその資金を元にビル・商業施設・マンションといった不動産を購入し、分配された家賃収入や売却益を受け取ります。
REITは1口2万円前後といった少額から行えることから、自己資金に余裕のない方でも始めやすく20代で自己資金は少しで、不動産投資を始めてみたいといった方でも行えます。
さらに、不動産投資信託で不動産投資に関する知識やコツを身につけ、ステップアップを行うことを考えている方に特に20代の方におすすめの投資方法です。

不動産クラウドファンディング
不動産投資クラウドファンディングとは最低1万円からスタートできる不動産投資です。
現物不動産投資は物件の購入で数千万円かかること、REITでは1口2万円前後でスタートできますが10口や100口といった単位での購入が前提となるため100万円近く費用がかかります。
しかし、出資金額によって配当額が変動するため少額では得られるリターンが少ないことがデメリットです。

お金のないとされている20代でも不動産投資はできる?
不動産投資と聞くと、高額な資金が必要なのではないか?と感じる方も多数いらっしゃると思います。
そのため、ある程度資金の貯まった30代や40代の方でないと不動産投資を行うことが難しいと思われる方が多いはずです。
20歳以上であれば投資用物件の申し込みが可能になり、投資をするための物件を購入する場合に大抵の人が利用するローンを組むことも可能になります。
また、物件による家賃収入を得る場合は賃貸業とされますが、家主となることで賃貸業の免許の必要がありません。
さらに、家賃収入から融資分の返済を行うので生活費への影響を受けるリスクも少ないため、20代で不動産投資を始める事ができます。
20代で不動産投資を始めることでリターンを得られる期間が長くなるため、4、50代で不動産投資を始める場合と比較すると1000万円以上も多くリターンを得られる可能性があります。
20代の方に不動産投資がおすすめな理由
ここまで20代の方におすすめの不動産投資の種類やあまり資金に余裕のない方の多い20代の方が不動産投資ができるのかについてご紹介してきました。
REITや不動産クラウドファンディング、駐車場経営のように少額で不動産投資を行うことができますが、少額では得られるリターンも少ないため、どうして20代の方に不動産投資をおすすめするのか気になるのではないでしょうか。
20代で不動産投資を始めるメリットとして次のようなメリットがあります。
- セミリタイアに繋げやすい
- 30代で始めるよりも不労所得となりやすい
セミリタイアに繋げやすい
不動産投資は入居者からの家賃収入が主な収入源となり、投資用物件を購入する際に大抵の方が利用するローンも家賃収入から賄われます。
定年を迎えこれまでの給料がなくなったとしても、所有している不動産からの家賃収入を生活費に当てることができます。
また、生活費として利用するのではなく貯蓄しておけば、老後の生活でゆとりを持って暮らすこともできます。
また、早期退職の1種の完全に仕事を辞める退職ではなく一定の収入を投資や仕事で受け取りながら自由な生活を過ごすらセミリタイアも視野に入れることができます。

30代で始めるよりも不労所得となりやすい
不労所得とは労働の対価として支払われる以外のお金のことで、株や投資信託・不動産経営を行い投資物件の入居者から支払われる家賃収入のことです。
そのため、ローンを完済すると修繕費用等の積立金を除いた家賃収入がそのままオーナーの収益となります。
収益用不動産は20〜30年程度の長期間で運用することが多いです。
20代で不動産投資を始めておくと定年退職の前にローンの完済ができ、年金に加えた家賃収入を受け取ることができ不労所得が見込めます。
20代の方が不動産投資で失敗しないために
ここまで20代で不動産投資を始めることのメリットをお話ししてきましたが、実際に20代で不動産投資を始めるにはどんなことに気をつけるべき点があります。
まずは不動産投資に関する知識を身につけるため本やセミナー、WEBサイトで勉強できます。
セミナーでは実際にプロの投資家たちの声を聞くことができたり、講師に質問をする事ができるため、不動産投資に興味はあるけど何から始めたらいいのかわからないといった方におすすめです。
セミナーや本、WEBサイトで網羅的に不動産投資に関する知識を身につけることができますが、部分的にしっかりと勉強しておいた方が良い点があります。
ここからは、実際に20代で不動産投資を始めようと検討している方に向け、不動産投資を行う際の注意点を紹介します。
- ローン会社選びを慎重に行う
- 借入比率が大きくなりすぎないように注意する
ローン会社選びを慎重に行う
不動産の購入金額は高額であることから多くの場合、購入する物件を担保にしてローンを組みます。
また、不動産の購入する際のローンには2種類あり、家賃収入を得ることが目的の不動産を購入する不動産投資ローンと、不動産の購入が目的の住宅ローンがあります。
不動産投資ローンを利用することで、自己資金だけでは購入が難しい物件を購入する事が可能になります。
不動産投資ローンは住宅ローンよりも金利が高いですが、金利の低い住宅ローンを利用して不動産投資物件を購入することは禁じられてます。
物件の購入目的を明確にしてから契約を結ぶことが重要になり、不動産投資ローンは住宅ローンと比べて融資審査が厳しいく設定されていることが多いです。
融資審査は、借入れ本人と物件の総合的な審査が行われるため20代では年収や個人の信頼度が40代の方や50代と比べて低いです。

借入比率が高くなりすぎないよう注意
物件を購入する際の初期費用は購入物件の1〜3割程度が相場になっています。
初期費用の中に物件の頭金も含まれており、頭金の金額によってローンの審査に影響します。
頭金の必要がないフルローンでの不動産投資や、初期費用も含めた全ての資金を融資金で賄うオーバーローンもあり、これらを利用すれば必要な自己資金は最低限でいいのでは?と感じる方もいらっしゃると思います。
不動産投資ローンの返済は長期に渡るため、無理なく返済できる計画性が求められます。そこで、借入比率が高くなりすぎないよう長期的な返済プランを立てる必要があります。
不動産投資を行っていくと、経年劣化や破損などによって修繕が必要になるケースがあります。
また、入居者が退去した際のクリーニング代や、次の入居者が見つかるまでの空室リスクなどに備えて資金にゆとりを持つ事が求められます。

20代で不動産投資を行っている割合とは
投資信託や株式投資などの投資が注目される中、20代で不動産投資を行っている割合は1割弱です。
投資信託や株式投資を行っている人の中には、不動産投資に比べてリスクが低くリターンのバランスが取れているように感じるといった声もあり、まだまだ不動産投資に対するマイナスな意見もあるように感じられました。

20代で不動産投資がおすすめな人の特徴
実際に20代で不動産投資を行う方が少ない理由として、不動産投資についての知識を持つ方が少ない事が分かりました。
20代で不動産投資を始めることのメリットやリスクを理解して頂いたところで、最後に20代で不動産投資を行う事がおすすめな人の特徴についてご紹介します。
- 年収が700万円以上ある方
- 個人属性が高い方
- 目標をもって取り組める方
年収が700万円以上ある方
金融機関によって金額が前後しますが、平均的に年収700万円以上が不動産投資ローンを契約する際の基準とされているケースが多いです。
年収が700万円を満たさない場合でも、不動産投資ローンを組むことは可能ですが、物件購入時の初期費用や頭金を余裕を持って支払うためにも、収入にゆとりがある事が望ましいとされています。
個人属性が高い方
20代で不動産投資を行うための投資物件を購入するには多くの場合、不動産投資ローンを組む必要があります。
不動産投資ローンの審査項目には、借入れ本人と物件の総合的な審査が行われます。
年収については先ほどご紹介したように、700万円を満たしているかどうかを基準としている金融機関が多いです。
中には、700万円を満たさなくても他の条件を満たしていると不動産投資ローンを受ける事もできますが、より確実にローンを組むためには年収が700万円以上あると良いでしょう。
不動産投資ローンは長期的に行われるため、勤務年数が短いと収入が不安定であると見なされてしまいがちです。金融機関によっては、2〜3年以上は必要としているため、できるだけ勤務年数が長い方が良いでしょう。
ローンを組む際は、資産状況やアパート経営の実績など実績を証明する事で金融機関からの信頼を得やすくなります。
預貯金は有価証券を多く持っている場合や、複数の不動産を運営している場合は審査に有利です。

目標を持って取り組める方
不動産投資を長期的に行う上でいつまでにどれくらいの利益を上げたいのか、などといった具体的な目標を立てる事ができる事が、不動産投資を成功するためには不可欠であるといえます。
不動産投資は家賃収入から利益を逆算することができます。
シュミレーションサイト等を活用しながらより具体的な値を計算し、不動産投資を不労所得の1つとして捉えるのではなく、1つの事業として意識できるかどうかが重要です。
また、株式投資やFXに比べると知名度が高くないため、不動産投資についての知識を得ようと目標を持って取り組むとこができるかどうかも大切です。
よくある質問
不動産投資でセミリタイアは狙える?
不動産投資を行うことで早いタイミングでのセミリタイアを狙うことができます。不動産投資は生命保険の代わりになること、安定した収入が狙えることからセミリタイアを目標にしている方から人気な投資法です。
20代の方におすすめの不動産投資とは?
20代の方には中古ワンルームマンション投資、駐車場経営、REIT、不動産クラウドファンディングがおすすめです。これらは不動産投資の中でも初期費用やランニングコストを抑えて不動産経営ができるため、あまり資金面で余裕のない20代の方でも始めやすいでしょう。
不動産投資が若いうちから始めとけと言われる理由とは?
不動産投資は徐々に投資規模を拡大することができ、早い時期から不動産投資を行うことで一棟アパート経営や一棟マンション経営により大きなリターンを狙えるため、早いうちから始めとけと言われることがあります。
20代の方が不動産投資で失敗しないためには
20代の方が不動産投資で失敗しないためには、ローン会社選びと借入比率に注意しましょう。金利の高い金融機関から高額な借入を行うと借入元本と利子の返済で完済まで長期化することがあります。必要以上は借入ないようにし、自己資金から負担する必要があります。
不動産投資は30代から始めても遅くない?
不動産投資は30代から始めても遅くないです。30代で不動産投資を始めたとしても定年までに20年以上あり、定年退職までにローンを完済できる可能性が十分あります。40代以降では定年退職を行うまでにローンの完済をしようと思うと、毎月の返済額が高くなってしまうため、早めにスタートすることがおすすめです。
まとめ
本記事では20代の方に不動産投資がおすすめな理由や失敗しないためのコツを紹介してきました。
20代の方が不動産投資をスタートすると、セミリタイアにつなげやすいこと、30代や40代で不動産投資を行う場合よりも投資規模を拡大しやすいため20代の方に不動産投資がおすすめです。
20代の方に限らず不動産投資で失敗される方が多いですが、物件を慎重に選ぶこと、ローンの会社を厳選する、借入比率を少なくすることで失敗する可能性を下げられます。
