家が売れない場合はどうする?売れない家の特徴や理由を紹介

「家を売り始めて数ヶ月経ったけど内覧数がない」

「内覧数はあるけど購入契約まで進まない」

と、売却を開始中々契約まで結びつかないと大幅に値下げをするべきなのだろうか?と不安になってしまうと思います。

しかし、内覧はあるけど購入契約まで結びつかない場合は売り出し方に問題がある可能性があります。

そこで、そもそも内覧希望者がいない状態で契約まで結びつかない場合の原因・対処法、内覧後から契約まで結びつかない場合の原因・対処法を紹介していきます。

また、長期的に売れ残ってしまった場合の対処法もについても紹介します。

家が売れない主な理由

家は築年数が経過するにつれ物件の価値が減少していきますが、家が売れない理由には物件に原因がある場合・売り出し方に原因がある主に2つの原因があります。

立地や周辺環境が原因の場合で売れ残ってしまう場合はあまり対応策がありませんが、築年数や売り出し価格が問題の場合は、原因を突き止め適切に対処することでスムーズに契約が期待できます。

家が売れない主な理由 価格が相場よりも高い
立地条件が良くない・築年数が古い

売り出し価格が相場よりも高すぎる

注意点 物件が売れない大きな要因として考えられるのが、売り出し価格が相場よりも高すぎることです。

売り出す側のオーナーとしては、当然少しでも高く売りたいと考えます。

しかし、新たに入居予定者や不動産投資家などの新オーナーは、利回りや金利を計算し少しでも安く買いたいと考えます。

要注意点 相場より物件の売り出し価格が高すぎる場合は、買い手が中々現れず売れ残ってしまう可能性があります。

多くのマンションやアパートなどの不動産物件は、エリアと築年数によって相場が異なります。

そのため、物件の購入時や売却を検討する時に同じエリアで似たような物件と比較し、物件の相場を理解しておく必要があります。

近年は「不動産一括査定サイト」と呼ばれるインターネット上で所有している不動産関の情報を入力すると、複数の不動産会社に物件を査定してもらえるサービスがあります。

これらのサービスを上手く活用することで、手間や工数をかけることなく、物件の相場を理解し適正な売り出し価格を算出できます。

正確な相場を把握することで物件をより早く売却する事が期待できます。

立地条件良くない・築年数が古い

注意点 戸建て住宅やアパート・マンションなどの不動産は築年数が経過するごとに劣化・汚れが目立つようになるため、およそ15〜20年に一度のスパンで大規模修繕が必要です。

築年数が経過し手入れがされていない物件では新規入居希望者が減少します。

そのため、日頃の手入れだけでなく15〜20年に1度のスパンでリフォームやリノベーションが必要になります。

ポイント また、立地条件も不動産需要に大きく影響し、駅からの距離・周辺環境のスーパーやコンビニなどの状況も関係し、家族連れであれば学校や保育園などの距離もポイントです。

また、最寄駅もポイントで始発駅だと通勤時に座って通勤でき、複数路線のある駅だと乗り換え等の関係上交通アクセスが良いため人気です。

また、学生マンションやファミリータイプのマンションの場合は物件の売り出し時期も大きく影響し、入居や退去が集中しがちな2月や3月に売り出しを始めることもポイントです。

内覧数が少なくて家が売れない場合の原因・対処法

家を売り出して内覧数が少なくて家が売れないのか、内覧はあるが購入まで結びつかないのかでそれぞれ対策が異なるため、内覧数を把握することが大切です。

そのため、物件を売り出したらまずは内覧数を確認するようにしましょう。

内覧数を確認し、内覧希望者が少ない場合は次の2つのことが原因であることが考えられます。

  • 不動産会社による囲い込みがされている
  • 売り出し価格が相場から離れている

囲い込みがされていないか確認する

囲い込みとは 契約した不動産会社が他の不動産会社に情報を公開せずに売却活動をすること

不動産会社の主な収入源は「仲介手数料」であり囲い込みは、仲介手数料を巡り発生します。

不動産会社が仲介契約を結ぶ際、主に2種類の方法があります。

「片手仲介」と呼ばれる売主か買主のどちらかが不動産会社の顧客である場合と「両手仲介」で売主と買主のどちらもが同じ不動産会社の顧客の方法です。

片手仲介の場合は、買手側と売手側でそれぞれ不動産会社が仲介に入り、両手取引では仲介手数料を買手と売手の両方から一社が全て受け取ります。

注意点 不動産会社からすると、片手仲介を行うより両手仲介を行う方が収入が2倍になるため両手取引を行いたいと考えます。

そこで、売り手側の不動産会社が自社の顧客内で買主を見つけようと考え、「囲い込み」を行うと希望者が限られてしまい内覧数が中々増えません。

実際に内覧数が少なく、自分の売り出し物件が囲い込みされていないかどうかはレインズの掲載情報で確認できます。

要注意点 囲い込みのリスクは、専属専任媒介契約または専任媒介契約で、不動産会社一社と契約を結んだ場合のみ発生します。

専属専任媒介契約または専任媒介契約を結んだ場合、不動産会社は一定の期間内に物件情報をレインズに登録する義務があります。

レインズに物件の情報を登録することで、他社と情報共有をし買主を見つけやすくなりますが、囲い込みをするためにレインズからすぐに情報を削除される場合があります。

そこで、不動産会社から売主に渡される売主専用のID・パスワードを利用して、定期的に自分の物件の取引情報が「公開中」になっていることを確認することが大切です。

「書面による購入申し込みあり」や「売主都合で一時紹介停止中」になっている場合は内覧希望者が現れないので注意して確認しましょう。

売り出し価格の見直しを行う

物件を売り出して時間が経っても購入希望者からの問い合わせが少ない場合は、売り出し価格が適正なのか見直す必要があります。

相場の合わせた価格で売り出した場合でも、同じタイミングで近くのエリアに似たような物件がいくつか売り出されている場合があります。

購入希望者は少しでも安く好条件の物件を購入するため、ライバル物件の売主の動向を把握し適切な対応をする事が重要です。になります。

ポイント 不動産市場は常に変動しているため、時期や情勢にあった売り出し価格に変更する必要があります。

また、1〜3月は物件の売買が最も多いシーズンであると言われており、時期を考えて売り出すことでより高い売主の希望に沿った価格で販売する事ができます。

内覧はあるけど家が売れない場合の原因・対処法

内覧はあるのに物件が売れない場合もあり、内覧を希望者がいるということは、インターネット等では物件に魅力を感じているのに対して、実際に物件を訪れた際にギャップがある可能性があります。

内覧は空室の場合と物件に住みながら売却を考え入居状態で内覧を行う場合があります。

  • 物件の匂いや汚れが目立つ
  • 入居希望者が内覧に訪れた時の対応が良くない

物件の匂いや汚れがないか確認する

実際に物件を訪問すると匂いがあるといったことがあります。

空室の場合は匂いが気になるといったケースは少ないですが、入居している場合は、自分では気にならないと思っていても、初めて来る人は匂いが気になってしまうというケースが多くあります。

注意点 特にタバコを吸っている方やペットを飼っている方は部屋に匂いが染み付いてしまっています。

消臭や換気を定期的に行い、相手により良い印象を与えられるようにしましょう。

新しい入居者に引き渡す前に壁紙の張り替えやクリーニングを行い匂いが消えるようにしますが、前入居者の生活感を感じ、購入を躊躇われる可能性があります。

要注意点キッチンや浴室・トイレなどの水回りは年季や清潔感を感じやすいです。

さらに、リビングは家での生活の多くの時間を過ごすため、購入意欲を大きく左右すると言っても過言ではありません。

そのため、まずはキッチン等の水回り位を重点的に掃除して清潔感をアップさせましょう。

内覧の際の対応を見直す

物件を購入しようとし、チラシやインターネット上で物件について調べた後、不動産会社問い合わせを行い内覧を行います。

ポイント 実際に内覧を行う際の印象は、その後の取引をスムーズに行えるか内覧者の判断材料として欠かせません。

より良い印象を持ってもらうことでこの人なら安心して取引できそう!と思ってもらえるようにしましょう。

また、内覧対応にも売主が立ち会う場合と不動産会社だけが立ち会う場合があります。

売主が内覧対応に立ち会わない場合は、不動産の鍵を不動産会社に渡すことで代わりに内覧時の対応を行なってもらえます。

この場合、内覧当日までに部屋の整理・掃除を行い部屋の印象を良くすることと信頼できる不動産会社の営業マンに依頼することが重要です。

ポイント また、内覧対応に売主自身が立ち会う場合は内覧者からの質問に答えることや所有物件のアピールポイントを紹介することもできます。

特に、近隣住民の方と良好な関係を築けている場合は購入後のコミュニティが良いものだとして直接アピールできます。

担当の営業マンに任せられると思えば、内覧に出席しなくても大丈夫ですし、どうしても直接アピールポイントを伝えたい場合は出席すれば良いでしょう。

 

家が売れなくても安易に行うべきではないこと

物件を売り出すとできるだけ早く売却するために何か対策を行おうとします。しかし、早く売却できるようにと考えて行ったことが逆効果だったなんてケースもあります。

  • 大規模なリフォームを行う
  • 更地にする

リフォームをする

綺麗な物件や流行りの間取りにリフォームすることで早く物件を売ることができるように感じます。

ポイント しかし、実際はリフォームを行わずそのままで売り出した方がスムーズに売れることがあります。

物件のオーナーからするとなんで?と疑問を感じる方も多いかもしれませんが、費用の回収が難しいことと購入後に個人でリノベーションを検討している方が多いためです。

リフォームをすると物件は高く売れる傾向にあります。

しかし、大規模修繕で発生する費用の回収は難しいためそのままの状態で売却した方がトータルで多くの利益を得られる場合が多いです。

注意点 また、中古のマンションや家などの物件の購入希望者の中には購入後にリノベーションを検討している方も多くいます。

購入者がリノベーションで自分で自由にカスタマイズし「せっかくリノベーションしたけど無駄だった」なんてこともあります。

特にリフォームをせずに、そのままの状態で売却する事向いていることがあります。

建物を取り壊す

築年数の経過した実家の物件を親が他界したタイミングで相続したけれど、実際に住む人がおらず更地にして土地のみを売却しようと考える方も多いようです。

ポイント しかし、築年数が経過した古家付き土地や中古住宅はリノベーション物件としても人気を集めています。

また、古う家の場合は物件売却後にキズ[瑕疵(かし)]が発見された場合の補修費用の一部を保険料からまかなう保険もあります。

瑕疵担保保険に加入しておくと新しいオーナーとなる購入者が安心して購入することもできるため、これらを活用することも効果的です。

物件を解体すると解体費用もかかるため、そのままで売却する方がより高く売却できるため、物件を取り壊す前にもう一度考えて取り壊しを決めるようにしましょう。

不動産会社を変更するタイミングや注意点

なかなか売れない原因には不動産会社の販売力が弱いことや、営業担当者の力不足があります。

営業力の関係で不動産が売れないと考えた場合は、媒介契約期間の満了時に不動産会社を変更することがおすすめです。

専属専任媒介契約や専任媒介で不動産会社に媒介を依頼している場合は、契約の有効期間が3ヶ月であるため3ヶ月を待ち不動産会社を変更すると良いでしょう。

注意点 販売活動の依頼契約を結んでいる不動産会社を変更するタイミングはいつでもできますが、媒介契約方法によってスムーズに乗り換えることができる時期が異なります。

専属専任媒介契約と専任媒介契約を結んでいる場合は、期限付きで結ばれることになっています。

契約期間を過ぎると不動産会社と再度契約を結ぶか、別会社に移行するか選択する仕組みになっているため、契約期間が満了するタイミングで不動産会社を変更する事がおすすめです。

要注意点 契約期間の満了を待たずに媒介契約を解消する場合は、売却活動にかかった広告費用を請求されることがあるため注意する必要があります。

しかし、契約の方法によっては自動更新が付く可能性があるので事前に確認しておくことが大切です。

契約時に自動更新の制度や更新期間をしっかり確認し、自動更新されるのかどうかをチェックしておくようにしましょう。

家をスムーズに売るためのコツ

家をスムーズに売るためには、売却に関連する一連の流れを把握し計画を立てておくことや相場の理解など注意すべき点がいくつかあります。

家を売るまでの期間の計画を立てておく

まず、家をスムーズに売るためには事前に売却の手順・スケジュールを計画しておく必要があります。

物件の売却は不動産の査定を受け売出価格を決定し、その後不動産会社と契約を結び売却活動がスタートします。

購入希望者が見つかれば、内覧・契約条件の交渉を行い、売買契約を結び引き渡し・清算という手順でおこなわれます。

注意点 そのため、不動産売却はすぐに売却活動が終わるのではなく基本的に6ヶ月〜8ヶ月ほどかかります。

スムーズに売却するために物件の査定を受ける際は、事前に一括査定を依頼し、その中から数社を選び訪問査定を依頼するのがポイントです。

一括査定での簡易的な査定の後に訪問査定が行われ、一括査定で算出した査定価格に問題がないか、物件の周辺状況などといった細かな項目を確認します。

さらに、同じ物件でも売却するタイミングによって不動産の需要が異なり売れやすさが違います。

ポイント 進学や就職で新生活がスタートする2月や3月が不動産の需要が最も高いとされています。

よりスムーズに売却するために計画的に行い、入居状態の場合は、退去と引き渡しがスムーズの行えるように心がけましょう。

売却相場を把握しておく

適切な売却相場を把握しておくこともスムーズに物件を売却するためには欠かせないポイントです。

物件の相場に合った売却価格を提示することで購入希望者の希望価格に近いものを提示することができ、早くスムーズに購入希望者を見つける事ができます。

さらに、ライバルとなる類似物件の価格を把握しておくことで、自分の物件を売るための作戦を考えやすくなるので、売却時は情報収集を行うようにしましょう。

売れ残ってしまった場合の注意点

タイミングや時期によってはどれだけ売りたいと思っていても売れ残ってしまう場合があります。

売れ残っている物件を売ることも重要ですが、物件を所有しているうちに注意すべきことや、売れるためにできることは何があるのでしょうか?

部分的なリフォーム

新規入居者の対象となるターゲット層を作りその年齢に合ったリフォームを行うことも新規入居希望者を募集するために欠かせません。

例えば、手すりやスロープを設置するだけでも、高齢者層をターゲットにした物件へと変化させる事ができます。

注意点 また、足腰の弱い方にとって段差が激しいと普段の生活で大変に感じる部分が多くなります。

老後の生活を検討しながら物件を探す方にとって、自分の探している条件に特化している物件であれば、同じ物件内に同世代の住民が多いことも魅力的に感じられます。

これらのように簡易的なリフォームを行うことで、物件を売却することができる可能性があります。

更地にして売り出す

先ほど物件を古家付き物件や中古住宅をリノベーション住宅として売り出すメリットをご紹介しましたが、それでも売却できず売れ残ってしまった場合は、建物を取り壊して更地にし土地を売却する方法があります。

建物を取り壊して更地にする場合は取り壊し費用が発生しますが、土地活用として駐車場経営の選択肢も生まれます。

ポイント また、購入者は自分好みに物件を立てる事ができるため、新築物件を検討しているファミリー層からも人気があります。

取り壊しにも費用がかかるので、計画的に物件の売却方法について検討し、資金を確保しておくことが大切です。

よくある質問

家が売れない場合はどうすれば良いでしょうか?

家が売れない場合は、まず売り出し価格の見直しを行いましょう。相場から大幅に離れている場合は料金を見直し相場に合わせて設定することで売却できる可能性があります。また、料金の見直しを行なっても売れない場合は不動産会社に相談し掲載している広告の変更なども行うと良いでしょう。

売れない家の特徴は?

売れない家の特徴に匂いや汚れが目立っていることがあります。内覧の数はあるけど購入まで結びつかない場合は、部屋の匂いや汚れに注意して目立つようでは内覧対応の段階で対策する必要があります。

家が売れない理由は?

家が売れない理由には売り出し価格が相場よりも高いこと、立地条件が悪いこと・築年数が古いことがあります。築年数が古い物件は古民家としての人気もあるため多くの方の目に触れるような行動が大切です。また、古民家を購入しリノベーションを検討している方も多いため、リフォームをしない方が良い場合もあります。

家が売れない場合はどうなる?

家がなかなか売れず、売れ残った場合は値下げをする必要や部分的なリフォームを検討する必要があります。例えば、キッチンや浴室・トイレなどの水回りは築年数に応じて劣化・損傷の目立つ部分です。これらの部分を修繕するだけでも部屋の印象が大きく異なることがあるため部分的に修繕してみると良いでしょう。

家を売る流れは?

家を売る流れとして、まず相場を把握するために不動産一括査定サイトで相場の把握・物件価値の把握をします。その後、不動産会社による訪問査定により正確な価値を割り出され売り出します。

家を売るタイミングのポイントは?

家を売るおすすめのタイミングとしてどのようにその不動産を所有しているかによって異なります。相続によった不動産の売却では引き継いで3年10ヶ月で税率が異なるため、3年10ヶ月以内に売却することがおすすめです。しかし、投資用不動産を購入し売却する場合は所有期間が5年を超えることで税率が異なるため5年を超えたタイミングで売却することがおすすめです。

まとめ

本記事では、家が売れない原因や対処法を各原因ごとに紹介してきました。

家が売れない理由には売り出し価格が相場から大幅にずれていること立地・築年数の影響によることが多いことがわかりました。

その中でも、売り出し価格を見直し相場に合わせた価格で売り出すことで物件の購入希望者が現れることが期待できます。

また、築年数が古い物件は古民家や購入後のリノベーションとして人気もあるためより多くの方が見れるように広告の出し方を変更するなどがポイントです。

家が売れない場合は原因によって対処法が異なるため、それぞれで対処して売れるように活動しましょう。